アトピーの増えた時代背景

アトピーは昭和30年代から急激に増えたといわれます。
時代背景をみると、まず食生活の変化があげられます。それまで穀物や魚などが中心であった日本人の食生活が欧米化し、防腐剤や着色剤などの食品添加物が増えました。

また居住環境も大きく変わったといえます。
昔の家屋とくらべて気密性が向上した一方で、空気の流通が減った分、ダニやカビなどにとっても住みやすい環境となり、ハウスダストが増える要因ともなり、アトピーの発症の一因と考えられています。
また大気汚染はいうまでもなく、ぜんそくなどのアレルギー反応を引き起こす要因です。

また仕事のスタイルの変化もあげられるでしょう。
産業のIT化がすすみ、パソコンやインターネットを活用した業務が増えました。
これらの変化に対するストレス、人間関係や受験などの心的な要因もアトピーの原因として考えられます。

また逆説的ではありますが、医療技術の向上によりアレルギー反応に関する検査は容易になったということもアトピーが増えた原因にあげられます。
検査技術の向上により、昔であれば乳児湿疹という診断で済まされていたものが、現在ではアトピー性皮膚炎と診断されるようになったという事情もあるようです。